外資系企業で必要な英語力とは

外資系企業で必要な英語力は、通常、高いレベルの英語力が求められます。どのようなレベルの英語力が求められるのか、シチュエーション別で見ていきましょう。

参考:「外資系企業とは?特徴や日系との違いや向いてる人・合わない人を解説

外資系企業で英語力が求められるシチュエーション

ビジネスコミュニケーション

外資系企業では、英語を使用して効果的にコミュニケーションを行う必要があります。これには、メールの作成、会議や交渉の参加などが含まれます。流暢な英語で的確かつ明確に意見を述べ、相手と円滑に意思疎通する能力が求められます。

専門知識

外資系企業では、専門的な業界用語やビジネス用語を理解し、使用することが重要です。英語で業界のトレンドや技術に関する情報を読み解くことができるだけでなく、自分の意見やアイデアを的確に表現できる必要があります。

プレゼンテーションスキル

外資系企業では、英語を使用してプレゼンテーションを行う機会が多くあります。自分の考えやデータを分かりやすく伝える能力が求められます。英語で自信を持って話すためには、十分な練習や準備が必要です。

レポートや文書作成能力

外資系企業では、英語でのレポートや文書作成が求められることがあります。正確かつ効果的に情報を伝えるために、文法やスタイルに気を配る必要があります。また、他の人が読みやすく理解しやすいように文章を構成するスキルも重要です。

多文化環境でのコミュニケーション

外資系企業では、さまざまな国籍や文化背景を持つ人々と協力する機会があります。異なる文化や言語のバックグラウンドを持つ人々と円滑にコミュニケーションを図るためには、柔軟性と相互理解の姿勢が重要です。

ビジネスレベルの英語力とは

このように、用途によって様々なシーンで高い英語力が必要になります。実際に外資系で働いている人はどの程度の英語力が必要か理解していると思います。ここでは、英語を使う環境にいない人が、どれくらいの英語力が必要なのか、英語の資格試験などの点数を目安に分かりやすいように見ていきましょう。

一般的な英語の検定試験とは

一般的な英語の検定試験で、ビジネス英語の指標になりえるものに、以下があります。

IELTS (International English Language Testing System)

イギリスやオーストラリアなど、英語圏の国々での留学や移住を希望する人々によく受けられる試験です。

TOEIC (Test of English for International Communication)

ビジネスや職場でのコミュニケーション能力を評価するための試験です。

ケンブリッジ英語検定

ケンブリッジ大学が提供する一連の英語試験で、一般的なコミュニケーション能力から高度な言語能力までをカバーしています。例として、PET, FCE, CAE, CPE などがあります。

英語技能検定

日本英語教育者協会(英検協会)が主催する英語検定試験です。

これらの異なった英語試験を共通の基準で評価するCEFRという仕組みがあります。

CEFRとは

CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)は、ヨーロッパ共通言語参照枠(European Language Portfolio)とも呼ばれる、言語能力の評価基準です。CEFRは、欧州評議会(Council of Europe)によって開発され、言語学習や言語教育のための共通の基準を提供することを目的としています。

CEFRは、言語能力を6つのレベルに分類しています。それぞれのレベルは、A1からC2までの記号で表されます。

A1およびA2レベル

初級レベルで、基本的な表現やコミュニケーションが可能です。

B1およびB2レベル

中級レベルで、日常的なトピックについての意見や情報を伝えることができます。

C1およびC2レベル

上級レベルで、高度な言語能力や専門的な表現が可能です。

CEFRの目的は、言語学習者の進歩や成果を明確に評価することです。評価は、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4つの言語スキルに関連付けられています。また、CEFRの評価基準は、言語教育のカリキュラム開発や評価ツールの設計にも利用されます。

CEFRは、ヨーロッパを中心に広く受け入れられており、多くの言語教育機関や大学がこの基準を参考にしています。また、CEFRのレベルを示す資格試験や認定試験も存在します。

英語に関しては、TOEFLやIELTSなどの検定試験も、CEFRのレベルとの関連性を示すためにCEFRレベルに基づいてスコアが報告されることがあります。

CEFRの指標で見たとき、Cレベルが上級者のカテゴリーで、このレベルであればビジネスでは全く問題がないと言えるでしょう。

CEFRのCレベルについて

CEFRのCレベルは、上級レベルを指します。

CレベルにはC1およびC2の2つのサブレベルがあります。

C1レベル

C1レベルは、高度な言語能力を持つ人を指します。

C1レベルの学習者は、複雑な文章やテキストを理解し、詳細な情報を把握することができます。

さまざまなトピックについて意見を述べ、論理的な議論を展開することができます。

ネイティブスピーカーとのコミュニケーションにおいても、流暢に対話することができます。

C2レベル

C2レベルは、卓越した言語能力を持つ人を指します。

C2レベルの学習者は、高度な専門的なテキストや複雑なアカデミックな文章を理解することができます。

知的な表現やニュアンスを正確に理解し、自在に使用することができます。

ネイティブスピーカーとのコミュニケーションにおいても、非常に高いレベルで流暢かつ正確に対話することができます。

Cレベルの学習者は、高度な語彙、文法、表現力を持ち、幅広いテーマについて深い理解を示すことが期待されます。Cレベルの達成は、高等教育や専門的な職業において必要な英語能力を示す上で重要です。

このCレベルに属していればビジネスでは問題ない英語力を持つと言えるでしょう。

ではそれぞれの英語試験でどれくらいの点数でCレベルに入るのか見てみましょう。

Cレベル

IELTS7.0以上
TOEIC1845以上(LRとSW合計)
ケンブリッジ英語検定180以上
英語技能検定1級

いずれも試験も難易度は高いですが、一つの目安として捉えても良いでしょう。

最後に

外資系で働く上で必要な英語力を、英語の試験の点数を目安に検討してみました。あくまで英語力の目安ですので、CEFRでCのレベルでなくとも、他のビジネススキルを使って活躍されている方はたくさんおられます。また、業務によっては、読み書きのみ求められるケースもあります。お仕事ですので、英語力が全てではないですが、どれくらいのレベルがビジネスレベルとされるかの目安にはなるかと思います。

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