外資系保険会社とは?仕事内容や企業例・転職のポイントを解説

外資系保険会社とは

外資系保険会社は外国人あるいは外国法人が株式の3分の1以上を保有している保険会社です。生命保険、損害保険それぞれを扱う外資系保険会社が存在します。日系生命保険会社の営業というと「生保レディー」と呼ばれる女性が一般的ですが、外資系保険会社は生保・損保ともに男性も多く営業活動しています。

日本ではある程度形の決まった保険商品が多いのに対し、外資系保険会社では個人に合わせたプランをオーダーメイドします。そのため、相手のニーズに合った保険プランをコンサルティングする能力も必要です。

ここでは、外資系保険会社の仕事内容や特徴を詳しく解説。転職方法や求められるスキルも紹介します。

参考:「外資系企業とは?特徴や日系との違いや向いてる人・合わない人を解説

参考:「外資系金融とは?仕事内容や企業例・転職のポイントを解説

外資系保険会社の仕事内容と企業例

外資系保険会社の仕事はクライアントに保険商品を販売することです。主な仕事の特徴と企業例を解説します。

相手に合わせた保険商品を提案

日系保険会社の販売する保険商品はある程度内容が決まっています。人によって補償額を増やしたりオプションを付けたりといった変化はありますが、保障内容が大幅に変わることはありません。

外資系保険会社ではクライアントの要望に合った保険内容を一から組み立てます。クライアントが保険知識に乏しいこともあるので、保険の内容を丁寧に説明しながら、相手のニーズに合ったプランを作っていきます。

出社時間が自由

外資系保険会社では出社時間をある程度自由に決められます。週に数回のミーティングだけ出社すればOKという会社もあります。クライアントに合わせて土日祝も営業を行う一方で、平日に休みを取りやすいのも特徴。成果さえ出せれば長時間働く必要がなく、日系企業と比べて自由度が高いと言えるでしょう。その反面、休日という概念があまり無く、土日祝日でもクライアントの接待や商談が普通に行われます。

完全実力主義

日系保険会社でもノルマはありますが、基本給が保障されていることがほとんど。外資系保険会社では完全出来高制という会社も少なくありません。仕事の成果が給与に反映されるので、場合によっては満足な給与が得られないこともあります。

福利厚生についても、日系企業ほど整っていないケースがあります。社会保険は義務なので外資系保険会社でも入れますが、住宅手当や扶養手当といった手当が存在しないことも少なくありません。営業先を回るための交通費やガソリン代も成果報酬に含まれるという考え方で、自分持ちになります。

〇外資系保険会社の企業例

>>外資系保険会社の最新求人情報

外資系保険会社の年収

外資系保険会社は完全出来高制のため、人によって収入は異なります。稼げる人は年収2,000万円~3,000万円も夢ではありませんが、そうでない人は元の職業より年収ダウンの可能性も。「外資系のほうが給与がいいから」というイメージで転職すると、思うような収入が得られずにまた転職先を探すことになるかもしれません。

とはいえ、入社後しばらくは研修期間中ということで、ある程度の基本給がもらえます。入社から2~3年で完全歩合制となり、成果次第で年収が変わるシビアな世界となります。

具体的な収入は3つあります。

・新規契約手数料
新しく販売した保険プランに対し、決められた割合の手数料が得られます。高額な保険プランを契約できればそれだけ自分へのリターンも大きくなりますが、クライアントの気持ちに立ってみたら保険料はなるべく安く抑えたいもの。相手の予算に合わせて、的確な保険プランを提案する必要があります。

・契約継続手数料
新規契約と比べると手数料率は下がりますが、契約から一定期間は継続契約についても手数料がもらえます。とりあえず契約が取れればいいという考えではなく、長期間続けてもらえるようなプランを提案することが重要です。

・ボーナス
社内の査定によって、ボーナスが支給されます。ただし、これも必ず支給されるわけではなく、査定によってはもらえないことも。あまりに解約件数が多い場合はペナルティが課されることもあります。

外資系保険会社の職種と必要なスキル

保険会社の職種は総合職、事務職、営業職に大きく分けられます。

総合職

企画・開発やマーケティング、資産運用を行います。会社の売上に直結する大事な職種です。会社のことだけを考えるのではなく、広い視野を持って社会全体の動きをリサーチし、会社の将来を考えるスキルが求められます。

事務職

営業のサポートや資料作成、クライアントからの電話対応など、その仕事内容はさまざまです。事務スキルはもちろんのことながら、問題が起こったときに臨機応変に対応するスキルも求められます。

営業職

転職者の多くは営業職として働くことになります。完全出来高制で、もっとも実力が試される職種です。クライアントのニーズを聞き取り、それに合った保険を提案します。

営業職に必須なのはコミュニケーション能力です。相手の話をよく聞き、何が必要なのか掘り下げ、満足できるプランをプレゼンテーションする必要があります。また、保険の現状は常に変わっていくものなので、勉強を続ける向上心も大事です。一日に複数のクライアント先を回ることもあるため、体力も求められます。さらに、クライアントの信頼を得るためには第一印象が肝心であるという考えのもと、特に外資系では清潔感のある外見も重視されています。

外資系保険会社で求められる人材像

外資系保険会社に向いている人材はどのような人材でしょうか。

心身ともにタフな人材

外資系保険会社の営業職はクライアント先を回り、契約を取らなければ収入が得られません。時には遠方のクライアントに会うこともあり、とにかく体力とフットワークの軽さが求められます。思うように成果が上がらないときも、折れずに立ち向かっていくタフさが必要です。

保険に魅力を感じられる人

保険の知識は入社してから身につけても構いません。それでも、保険に対する魅力を感じていなければ、勉強に身が入りません。保険を売ることだけを考えていたら、営業するときも口先だけになってしまいます。保険とはもしものときに備えられる大事な商品であることを理解し、その意義を感じられる人でこそ、保険営業に向いているでしょう。

努力を惜しまない人

外資系保険というと華やかな職業のように思えますが、その裏側には地道な努力が隠れています。クライアント先を回ったり、保険の勉強をしたりという小さなことをコツコツ継続することで、高い成果を上げることができます。

幅広い人脈を築ける人

すでに人脈が広ければそれに越したことはありませんが、知人のつてで保険を契約してもらおうと思っても限りがあります。重要なのはこれから幅広い人脈を築ける人です。保険営業が評判になれば、一人の契約者がきっかけでまた別の契約が取れるかもしれません。そのためには高いコミュニケーション能力もさることながら、相手の業界を研究するなどのプラスアルファが必要となります。

外資系保険会社への転職方法

外資系保険会社に転職するには、主に2つの方法があります。

ヘッドハンティングを受ける

外資系保険会社への転職は友人や知人からの紹介が少なくありません。契約していた保険会社から声をかけられたケースもあるので、脈のありそうなところに転職を希望していることを伝えておくとよいでしょう。以前名刺交換した相手が外資系保険会社に転職してヘッドハンティングの連絡をしてくるケースも多いです。

転職サイトを利用する

近くに関係者がいない場合は、転職サイトやエージェントを利用します。現在のスキルを登録しておけば、スムーズに転職活動が進むでしょう。

完全成果主義にチャレンジしたい方におすすめ!

日系企業では今でも年功序列制度が根強く、成果を上げても思うように給与が上がらないケースが少なくありません。外資系保険会社は契約数がそのまま給与に反映されるので、自分の実力を試したいという人におすすめです。

完全実力主義というシビアな世界ですが、営業スキルを上げてさらなるステップを目指したい人にはぴったりと言えます。優秀な人材と共に働くことで得られるものも大きいです。外資系保険会社も会社によってカラーが違うので、複数の会社を比較検討するとよいでしょう。
 


この記事を書いた人

F様

大学卒業後(法学士)約25年に渡り外資系航空会社、高等教育機関国際関係部門、ドローン(無人航空機)スタートアップ等でマーケティング・事業開発・セールス等に従事。現在はフリーランスとして多様な業界業種のビジネスコンサルティングを手掛ける。
事業戦略から実務まで幅広い守備範囲を有し、限界まで脳みそを絞って考え抜きクイックにアウトプットにつなげるスタイルが特徴。また、外資系企業・国際業務経験で育んだ国際感覚と英語力を駆使し、常にワールドワイドな視点からのコンサティングを提供している。

タイトルとURLをコピーしました